環境技術で電力の地産地消を実現 電源機器

ZX-Sシリーズ

電源単独で簡単なシーケンス(3ステップ・プログラミング動作)動作が可能なズーム直流電源。

ZX-Sシリーズ

  • 電圧:0~80V/0~320V/0~640V
  • 電力:400W/800W/1600W
特長
1.パソコン無しでも単独シーケンス可能 2. 全機種出力ON時のラッシュ電流抑制機能標準搭載
3.フルデジタル制御、4桁設定、4桁計測 4.全機種シリアル通信又LANを標準装備
5.操作性・特性とも強化された並列運転機能 6.内部抵抗可変機能で模擬電池としても(A付型番)
7.外部アナログ制御、アナログモニタ(A付型番) 8.環境に配慮した鉛フリー設計
関連アプリケーション


メイン機能
  • ズーム
  • スルーレート
  • 内部抵抗
  • ラッシュ
  • 外部アナログモニタ制御
  • シーケンス
  • 並列10台
  • 校正
  • スイッチングレギュレータ
  • シンク
  • ソーケンシャル
  • SC2
  • 通信

※アイコンをクリックすると、各機能の詳細を御覧いただくことができます。

ご注意:ZX-S LANタイプとLinkAnyArts-SC2をHUBを経由せず、直接つなぐ場合、LANケーブルはクロスケーブルをご用意ください。(ストレートケーブルは繋がりません)

特長1電源単独で簡単なシーケンス動作が可能

ZX-S シリーズのシーケンス動作機能は、メモリー機能の設定内容とOUTPUT OFF についてそれぞれ制御時間を設定し、シーケンシャル ( 規則的,連続的) にZX-S シリーズの出力を制御する自動制御機能です。
《シーケンス動作機能の設定内容》
・ 繰り返し回数 : 連続動作, 1 ~ 9999 回
・ 各メモリー動作時間 : 0 ~ 999 時間, 0 ~ 59 分, 0.0 ~ 59.9 秒
・ OUTPUT OFF 時間 : 0 ~ 999 時間, 0 ~ 59 分, 0.0 ~ 59.9 秒
※シーケンス動作時間の精度は設定時間に対して約± 0.5% で、最小分解能0.1 秒での設定が可能ですが、出力の立ち上り・立ち下り時間にはプログラミング時間や負荷条件などが影響します。【立ち上がり約70ms/立下りLタイプで250ms(全負荷時)~1.2秒(無負荷・軽負荷時)なのでおよそ約2秒以上から実用域となります。】

特長2フルスペックズーム出力

高砂製作所のZX-Sは、エクステンションレシオ1:8(*1 ZX-S -Mは4倍)の広範囲で定格電力の出力が可能です。テストベンチなどで色々な電圧で使用する場合にも最適です。
一般的な可変定電圧(CV)、可変定電流(CC)方式の直流電源では、最大出力電圧よりも低い電圧で使用する場合、最大出力電流が固定の為、取出せる最大電力は低下して行きますが。ZX-Sなら最大出力電流が出力電圧に応じ無段階可変です。この機能で、一般的な固定レンジ直流電源5~8機種分の動作範囲を1台でカバーします。
周囲温度や出力時間などの制限なしで定格電流、定格電力で連続出力できます。

*1: 定格電力が得られる最小電圧と最大電圧の比

容量もインテリジェント並列接続運転機能により10台まで並列運転できるので最大16kWまで簡単に増設できます。

特長3内部抵抗可変機能(フル機能(A付き型番 ZX-S -LA,ZX -S-MAなど)に装備)

定電圧モードで動作しているとき、負荷電流による電圧降下を意図的に発生させることができます。
この機能により化学電池(放電時)の内部抵抗や太陽電池燃料電池のI-V特性を近似させることができます。
※直流的な動作に限ります。過渡的な現象の近似には適しません。

特長4フルデジタル制御、4桁設定、4桁計測

電圧、電流の設定は4桁のデジタル表示できめ細かな設定ができます。
また、設定ツマミは電圧用と電流用の2個に分けてあるので、スピーディな操作ができます。
計測は出力電圧、出力電流に加え、出力電力の表示も装備しました。
計測値は4桁表示で正確な読み取りができます。

セロボルト・ゼロアンペアから可変可能

スイッチング方式の可変電源でありながら定電圧設定0V、定電流設定0Aから設定できます。設定ボリュームは、粗調・微調を4段階切換えを行なう方式で、フルデジタル制御方式で高分解D/Aコンバータにより電圧設定はZX-S -Lの例で設定分解能は10mVを実現! 設定ツマミで0.01V単位から設定可能。従来のアナログ制御方式の多回転ポテンションメータより繊細に設定できます。

フルデジタル制御ならではの便利機能
メモリ機能

3組の電圧、電流、保護レベルなどの組み合わせをABCの3個のボタンに割り付けて、読み出し、書き込みができます。
製品の検査ラインなどで頻繁に設定を変更する場合などに便利です。

スルーレート可変機能

ランプや大容量コンデンサなど、突入電流が寿命に影響する負荷では、電圧の立ち上げ時にスロープを付けて突入電流を抑えたい場合があります。 このような場合を想定して出力電圧、電流のスルーレート(上昇率、降下率)を設定する機能を装備しました。 この機能は電圧、電流、上昇、降下についてそれぞれに設定でき、出力のON-OFF時、出力設定の変更時のどちらにも有効です。

シーケンシャルON-OFF機能

ZX-Sシリーズを複数台組み合わせて多出力電源を構成した場合に各電源出力のON-OFFに時間差を付けることができます。 パソコンなどを使わない場合でも、マルチ接続ケーブル(オプション)を接続して、各電源に遅延時間を設定するだけで、出力ON-OFFにシーケンスを組むことができます。 パソコンなどの通信で制御する場合は、グローバルコマンド送出により、各電源に設定した遅延時間に従って出力のON-OFFが実行されます。

特長5全機種通信機能を標準装備

パソコンなどによる制御、監視に対応するLAN、RS-485の2系統の通信ポートを標準装備したモデル(N付き型番)とRS-232C、RS-485の2系統のシリアル通信ポートを標準装備したモデル(N無し型番)を用意しています。

またLANタイプとRS-232Cタイプを混在できます。LANタイプ1台でRS-232Cタイプを30台までプロトコル変換しコマンド・ステータスを中継しますので、LANタイプ1台追加だけで従来タイプもLAN対応化できます。また1つのIPアドレスで最大31台まで接続できますので、IPアドレスの節約にもなります。
RS-232C、RS-485の2系統のシリアル通信ポートを標準装備したモデル(N無し型番)でもオプションのマルチ接続ケーブルを使えば1個のホストPCのシリアルポートで31台までのZX-Sシリーズが制御できます。
通信コマンドはSCPIプロトコルに準拠した形式と当社EXシリーズ互換のコマンドから選択できるので、システム側ソフトウェアの小規模な変更でEXシリーズから置き換えが可能です。

※ VBA,VB・NETでの直流電源装置・電子負荷装置制御ソフトウェア開発者向け通信(ZX-S LAN/ZX-S RS-232C)サンプルソースはこちら

特長6操作性・特性とも強化された並列運転機能(*2)

並列接続の概念を破るインテリジェント並列運転機能を搭載しました。今までの並列運転機能に比べとても簡単に(同一機種で最大10台まで)できるようになりました。並列台数を増やす場合も減らす場合も、面倒な設定は電源任せでOKです。

負荷電流、負荷電力の計測値は各機の合計値をマスター機に集中表示するので、従来のようにマスター機とスレーブ機それぞれの電流表示をユーザーが加算する煩わしさから解放されます。 並列運転の準備はオプションの並列運転ケーブルを接続し、各機の出力を負荷へ接続するだけで完了。並列台数はマスター機が自動検出するので、台数の誤設定や制御ケーブル抜けによる出力値の誤設定や計測値の誤表示を防止します。

並列台数を増加しても過渡回復特性(*3)が劣化しない、新マスタースレーブ方式を採用。マスター、スレーブ間の制御遅れがなく、常に良好な過渡回復特性を維持します。

*2 : 並列運転は同一機種に限ります。
*3 : 定電圧動作での負荷電流急変に対する電圧変動の回復特性

特長7出力ON時の電流オーバーシュート防止CC優先機能

電力用ダイオードや高出力LEDなどに一定の電流を流して通電試験を行う用途では、従来の直流電源では出力オン時に出力電流がオーバーシュートしてしまい内部回路に改造を加える必要がありました。 これは、従来の直流電源が主に定電圧での使用を想定しているためで、ダイオードのように非線形なV-I特性を持つ負荷に対して、定電圧モードで立ち上げ→電流ゼロ→順方向閾値電圧を越える→電流急激に上昇→定電流設定値をオーバー→電流制御開始(トランスファ領域)→定電流に安定という過程をたどるためでした。 ZX-Sシリーズでは使用目的にあわせて定電圧(CV)優先モードと定電流(CC)優先モードを選択使用できるようにしました。 これにより、ダイオード負荷でもオーバーシュートのない速い立ち上がりの電流が得られます。

特長8保護機能

過電圧保護回路(OVP:Over Voltage Protector)

本機の回路故障、誤操作、定電流モードでの負荷オープンなどにより、過電圧が発生した場合に 出力をOFF、スイッチングを停止し、負荷を保護します。 OVPの動作電圧は、ZX-S L/LAタイプで1Vから88Vまで任意に設定することができます。ZX-S H/HAタイプで1Vから704Vまで任意に設定することができます。

過電流保護回路(OCP:Over Current Protector)

負荷の短絡などで過電流が発生した場合に、出力をOFF、スイッチングを停止し、負荷を保護します。 OCPの動作電流は、定格出力電流の1.25%から110%までの任意の電流値に設定することができます。

過電力保護回路

出力電力が定格電力を超え、且つ、内部損失電力が規定値を超えた場合、出力電圧、出力 電流を制限。

過温度保護回路

ファンモータ停止などにより放熱部の温度が85℃(ZX-S-1600:95℃)を超えるとスイッチングを停止し、出力OFF、アラーム表示します。 ・突入防止抵抗に内蔵された温度ヒューズが135℃にて溶断。

過大入力電流保護

ヒューズにより保護しています。

特長9電流シンク機能の解除

この電源には電流を吸い込む(電流シンク)機能が内蔵されており、出力OFF時や高い電圧設定から急激に低い電圧設定などにした場合でも素早く内蔵されている大容量平滑用電解コンデンサーの電圧を下げることができます。検査ラインなどで次々に通電テストする場合など、出力OFF操作(外部コントロール端子やデジタル通信によるリモートコントロール含む)で素早く電圧がさがりますので、出力OFF後コネクタなどの接続端子を用いて素早く脱着してもアークの発生、スパーク、接点溶着や残電圧による突入電流(インラッシュ電流)の発生などのトラブルを低減でき作業の安全性を向上させます。また低負荷状態や無負荷状態でも安定した動作を可能としています。 出力電圧を降下させる時間を短縮する為に、この電流を吸い込む(電流シンク)機能があります。バッテリー充電や大容量電解コンデンサーや電気二重層コンデンサーなどで、出力OFF時にシンク機能を働かせたく無い場合この機能をOFFすることができます。

注意
逆電流を安定化する機能ではありません。逆電流が最大吸込み電流を超え出力端子間電圧が定格電圧以上になるような負荷の場合(回生モータや誘導負荷、回生インバータ、コンバータ等)は大容量ダミー抵抗や逆電流防止ダイオードなどを接続ください。バッテリなどの負荷の場合、本器接続の際にスパークなどにより端子を破損したり内部平滑回路に突入電流が流れ内部回路を損傷する場合があります。またシンク機能によりバッテリー側の電流を消費場合がありますのでそれらの場合もダイオードなどで保護してください

その他環境にも配慮

環境に配慮した鉛フリー設計

ZX-Sは、鉛フリー化フェーズ「鉛フリーはんだ機器A」を達成しました。(*4)

*4 : 『鉛フリーはんだ機器A』の定義 : ボード実装の段階で、基板表面処理・はんだ印刷・はんだ浴などに鉛入りはんだを使用しない。実装する部品の接合部分及び部品内部ならびに構成材料などに鉛が含まれていてもよい。

ワイド入力電圧、高力率

入力電圧はワールドワイドで色々な使用状況にフレキシブルに対応、AC85V~250Vのワイドレンジ。電圧切り替え不要で使用場所を選びません。(*5)
力率改善回路内蔵で0.99以上の高力率。(*6)高調波電流規制に適合する正弦波入力電流です。

*5 : 400W,800Wタイプに付属の電源ケーブルセットはAC100V用です。他の電圧で使用する場合はお問い合わせください。
*6 : AC100V入力、定格出力電力にて

前面に大型エアーフィルタ装備

ZX-Sは前面に大型のワンタッチ脱着式の防塵エアーフィルタを装備しています。フロント吸気リア排気のためラック組込み時でも簡単にエアーフィルターの清掃等のメンテナンスが可能です。

入力電源側開閉でも出力ON/OFFできます。

設定により前面のOUTPUTスイッチの有効無効の設定ができますので、入力ACライン側からの通電・無通電により出力するように設定できます。工場の配電盤やラック等の元ブレーカで他の機器と一括通電にするのにも対応していますので組み込み電源としても設備電源としても利用できます。

入力ブレーカ TRIP

ZX-S-1600タイプには、入力ブレーカを遠隔(デジタル通信)にて遮断する機能があります。ZX-S-1600のAタイプは接点でも可能です。緊急停止(エマージェンシストップ)などに応用可能です。

ユーザー校正機能

お手持ちのデジタルマルチメータと分流器を使って定電圧、定電流の設定と電圧計、電流計の校正ができます。 校正作業はカバーを開けずに前面パネルの設定ツマミを回すだけで安全に行うことができます。