直流電源と直流安定化電源とは?
直流電源(DC電源)
直流電源(DC電源)とは、乾電池やACアダプターのように、直流(DC)の電気を供給する装置です。しかし、一般的な直流電源は、入力される電気の状態や、接続する機器(負荷)の消費電力によって、出力する電圧や電流が変動してしまうことがあります。
直流安定化電源
直流安定化電源とは、電圧・電流の変動を常に監視・補正し、極めて安定した直流電力を出力できる高機能な直流電源です。入力電圧や負荷が変動する環境でも、設定した値を正確に維持し続けるため、わずかな電力の揺らぎも許されない精密機器の研究開発や品質評価、生産ラインなど、プロフェッショナルな現場で不可欠な装置です。
当ページでご紹介している製品は、すべてこの「直流安定化電源」です。
ピックアップ製品
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電力:6kW~ |
電圧:80V |
電流:200A / 400A / 600A |
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電圧:800V |
電流:22.5A/45A/67.5A |
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大容量ズーム直流電源
開発・品質評価に加え、生産ラインの利用を見据えた新たなコンセプトの電源が誕生!
電子部品・電気機器やインバータ、パワコン、コンバータなど、さまざまな用途に柔軟に対応
スイッチング電源
スイッチング電源(スイッチング方式)とは
スイッチング電源とは、電力を効率よく変換するための制御方式(スイッチング方式)を用いた電源装置のことです。現在、パソコンの電源ユニットやスマートフォンのACアダプターの他、測定器、通信機器など、ありとあらゆる用途で使われている、高効率・小型・軽量という利点を持つ、最も主流な電源です。
【直流電源】 |
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電力:400W/800W/1600W |
電圧:0~80V/0~320V/0~640V |
並列可能台数:10台 |
回路方式:スイッチング方式 |
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電源単独で簡単なシーケンス動作が可能
電源単独でシーケンス動作が可能、パソコンやシーケンサーが無くても簡単なシーケンスをプログラミングして動作可能です。また定評のズーム機能搭載でLタイプの場合、最大出力電圧の80Vから最大出力電圧の1/8にあたる10Vまで(Mタイプは最大出力電圧の320Vから80Vまで、Hタイプは最大出力電圧の640Vから80Vまで)レンジ切替等無しで無段階に最大出力電力までディレーティングなしで取り出せます。
ダイオード等の非線形負荷に対して出力ON時の電流オーバーシュートを防止する機能や並列接続でも過渡回復特性を劣化させない新回路方式を採用、1台で従来方式の電源の数台分の出力範囲をカバーするズーム方式(無段階にあるレンジをあたかも自動で切換制御をおこなうような方式)の直流電源です。低い電圧域でのパワー不足を解消し効率良く使えます。
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- 簡易シーケンス機能
- ズーム機能
- 通信機能標準装備
- 内部抵抗可変
- ラッシュ電流抑制
- スルーレート可変
- 外部アナログ制御
- 外部アナログ絶縁
【直流電源】 |
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電力:6kW~120kW |
電圧:0~30V/0~60V/0~120V/0~400V/0~500V/0~1kV |
回路方式:スイッチング方式 |
並列可能台数:10台 |
2026年3月販売終了予定 |
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大容量・超高効率・安心の3年保証・入力三相200V,380V,400対応
入力電圧(動作電源)をアジアで主流の工業用公称電圧380V,400Vの三相電源に対応し標準装備の防塵フィルター装着状態で周囲温度が50℃まで100%連続運転可能に強化した3年保証のタフでスタイリッシュな大容量直流電源装置です。インテリジェント並列運転機能搭載で、同一電圧機種なら異なる容量の機種と混在可能。
専用ケーブルにて並列合計台数や合計容量など自動認識し並列接続時の操作性をより便利にしました。また並列接続でも特性が劣化しない新回路搭載。自動車用スタータモータ、EV用インバータ、昇圧コンバータ、サーバやルータ保守点検、非常用バックアップ設備の試験や補機、超伝導コイルやコンデンサ化成、メッキや電解着色などヘビーデューティな用途にも対応可能。
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- 簡易シーケンス機能
- ズーム機能
- 通信機能標準装備
- 内部抵抗可変
- ラッシュ電流抑制
- スルーレート可変
- 外部アナログ制御
- 外部アナログ絶縁
【直流電源】 |
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電力:35~36W |
電圧:0~10V/0~18V/0~35V |
並列可能台数:― |
回路方式:スイッチング方式 |
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小型スイッチング
ファンレスなので静かです。実験などに最適、低ノイズ、小型スイッチング方式で定電圧/定電流(CV/CC)直流電源 高砂製作所の最新小型高性能直流電源比較はこちら
- 簡易シーケンス機能
- ズーム機能
- 通信機能標準装備
- 内部抵抗可変
- ラッシュ電流抑制
- スルーレート可変
- 外部アナログ制御
- 外部アナログ絶縁
【直流電源】 |
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電力:100W/210W |
電圧:0~40V/0~60V/0~160V |
並列可能台数:― |
回路方式:スイッチング方式 |
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小形ながらズーム搭載
EX電源で定評なズーム機能搭載・小型スイッチング方式で定電圧電源としても定電流電源としても使用可能な定電圧/定電流(CV/CC)方式直流電源 100Wタイプはファンレスで低騒音です。
高砂製作所の最新小型高性能直流電源比較はこちら
RS-232C準拠のシリアル通信ポートとカスケート接続ポート標準装備
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- 簡易シーケンス機能
- ズーム機能
- 通信機能標準装備
- 内部抵抗可変
- ラッシュ電流抑制
- スルーレート可変
- 外部アナログ制御
- 外部アナログ絶縁
【直流電源】 |
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電力:18kW~60kW |
電圧:0~30V/0~60V/0~120V/0~400V/0~500V/0~1kV |
回路方式:スイッチング方式 |
並列可能台数:― |
2026年3月販売終了予定 |
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大容量をコンパクトにサイズ60%DOWN
タフでコンパクトな直流電源です。防塵フィルター標準装備で悪環境で40℃まで100%連続運転が可能。出力入力18kW~60kWタイプのサイズを約40%コンパクトにました。電圧(動作電源)をアジアで主流の工業用公称電圧380V,400Vの三相電源に対応し周囲温度が50℃まで100%連続運転可能に強化した大容量直流電源装置です。
自動車用スタータモータ、EV用インバータ、昇圧コンバータ、サーバやルータ保守点検、非常用バックアップ設備の試験や補機、超伝導コイルやコンデンサ化成、メッキや電解着色などヘビーデューティな用途にも対応可能。
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- 簡易シーケンス機能
- ズーム機能
- 通信機能標準装備
- 内部抵抗可変
- ラッシュ電流抑制
- スルーレート可変
- 外部アナログ制御
- 外部アナログ絶縁
【直流電源】 |
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電力:6kW~120kW |
電圧:0~10V |
並列可能台数:10台 |
回路方式:スイッチング方式 |
2026年3月販売終了予定 |
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大容量・超高効率
最大効率85%の高効率な新世代スイッチング方式で大容量で省スペースを実現した定電圧/定電流(CV/CC)直流電源です。
タフな設計で通常の直流電源としての用途のほか、自動車用スタータモータ、EV用インバータ、昇圧コンバータ、非常用バックアップ設備の試験や補機、超伝導コイルやコンデンサ化成、メッキや電解着色などヘビーデューティな用途にも対応可能。
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- 簡易シーケンス機能
- ズーム機能
- 通信機能標準装備
- 内部抵抗可変
- ラッシュ電流抑制
- スルーレート可変
- 外部アナログ制御
- 外部アナログ絶縁
【高電圧直流電源】 |
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電力:300W~3kW |
電圧:0~1.5kV/0~3kV |
並列可能台数:10台 |
回路方式:スイッチング方式 |
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高電圧直流電源
安全(外部トリップ、ステータス出力、任意設定可能な過電圧/過電流設定)、親切設計(外部アナログ制御、LAN標準装備)、簡単(高圧専用出力ケーブル、スロースタート、立ち上がりモードの選択、タイマーオプションなど)
外部のメーターリレーや接近センサーなどの安全装置に対応した微小接点信号による緊急停止や、シグナルライトなどに利用できるステータス出力、出力電圧や出力電流のアナログ制御(DC 0~10Vの信号)、出力電圧・出力電流のアナログ出力(DC 0~10Vの信号)などを標準装備しました。また自動並列台数認識機能付並列機能も高電圧電源にも装備、+極性出力(マイナス側接地:常時固定接地で変更できません)モデルと-極性出力(プラス側接地:常時固定接地で変更できません)モデルを用意。
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- 簡易シーケンス機能
- ズーム機能
- 通信機能標準装備
- 内部抵抗可変
- ラッシュ電流抑制
- スルーレート可変
- 外部アナログ制御
- 外部アナログ絶縁
リニア電源
リニア電源(シリーズレギュレータ方式)とは
リニア電源とは、ノイズの極めて少ない高品質な電気を供給するための制御方式(シリーズレギュレータ方式)を用いた電源装置のことです。古くからある信頼性の高い方式で、現在でも出力される電力の「質」が最優先される場面で利用されています。リップル(脈流という電気の揺らぎ)が少なく、安定性が高いため、わずかな電気的ノイズも許されないデリケートな電子部品、電気回路、電気機器の評価、試験にとって不可欠な電源です。
【直流電源】 |
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電圧:0~35V / 60V / 110V /250V / 500V |
並列可能台数:数台程度(アナログ方式) |
回路方式:シリーズレギュレータ |
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高信頼・高実績 直流安定化電源
シリーズレギュレータ方式で高速応答と超低リップルを特長とし、定電圧直流電源としても定電流直流電源としても使用できる定電圧/定電流(CV/CC)直流電源。
スイッチング方式に比べサイズや重量、エネルギー変換効率は落ちますが何よりも信頼性と電源としての基本性能重視モデルです。
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- 簡易シーケンス機能
- ズーム機能
- 通信機能標準装備
- 内部抵抗可変
- ラッシュ電流抑制
- スルーレート可変
- 外部アナログ制御
- 外部アナログ絶縁
【高電圧直流電源】 |
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電力:50W |
電圧:0~1000V |
並列可能台数:― |
回路方式:シリーズレギュレータ |
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小型高電圧直流電源
直流高圧(高電圧)高精度・低リップル小型の定電圧/定電流(CV/CC)直流電源 シリーズレギュレター方式
- 簡易シーケンス機能
- ズーム機能
- 通信機能標準装備
- 内部抵抗可変
- ラッシュ電流抑制
- スルーレート可変
- 外部アナログ制御
- 外部アナログ絶縁
直流安定化電源の仕組み
コンセントの電気(交流AC)は電圧が常に変動しており、精密な電子機器をそのまま動かすことはできません。直流安定化電源は、この不安定な電気を、非常に安定した「揺らぎの少ない」直流(DC)に変換するための装置です。その仕組みは、大きく3つのステップに分かれています。
ステップ①:交流(AC)を直流(DC)に変換する
コンセントから入力された交流(AC)は、まずトランスで扱いやすい電圧に下げられます(変圧)。次に、ダイオードを使ってプラスとマイナスが入れ替わる波を一方向の流れに揃え(整流)、最後にコンデンサで電圧の波をなだらかにして(平滑)、直流に近い形に変換します。
ステップ②:出力を監視し、出力電圧や電流の変化を検出する(出力検出回路)
直流に近い形に変換された後、出力検出回路により、電源の出力電圧が設定された値と一致しているかどうかを、常にチェックし、出力の変化を瞬時に検知します。
もし、接続した機器(負荷)の動作により生じるごくわずかな出力の変化であっても、瞬時に検出します。
ステップ③:出力の変化を補正し、出力を一定に保つ(フィードバック制御)
検出した出力の変化を打ち消すように、回路が自動で出力を調整し、一定に保つよう補正をします。 例えば、出力が下がりそうなら、出力を上げる、出力が上がりそうなら、出力を下げる「監視 → 出力変化の検出 → 補正」という一連の動作(フィードバック制御)を非常に高速で繰り返すことで、出力は常に設定値通りに維持されるのです。
このステップ③の補正方法によって、「リニア電源」と「スイッチング電源」という2つの方式に分かれます。