用語集 GLOSSARY

用語集

A~

GP-IBシステム

GP-IBシステム

計測機器、制御機器等の自動化システムを構成するときに必要な標準インターフェイスバスーの一種で、米国の計測器メーカーが開発したものを基礎として、1975年にIEEE(米国電子電気学会)により国際規格化されました。
一般的にHP-IB、IEEE-488バス、GP-IB等と呼ばれ、このインターフェイスを内蔵した計測機器、もしくは計測機器間にこのインターフェイスを挿入して装置化したものをGP-IBシステムといいます。
IGBT素子

IGBT素子

MOS FETとバイポーラトランジスタを組み合わせた電力素子で、高速スイッチング、高電圧・大電流駆動などの特徴をもつ素子です。
OCP(過電流保護回路:Over Current Protection)

OCP(過電流保護回路:Over Current Protection)

出力が何らかの原因で短絡した時や負荷を想定以上の電流から保護するための機能です。また、使用する負荷の必要容量よりもはるかに電流容量の大きめの電源を使用する際などにも便利です。定電流設定(CC)機能がある電源では、定電流設定(CC)値の誤設定時の最終保護としても使用可能です。
常にOCP>CCの関係になるように設定します。別名カレントリミッタともいいます。
過電流保護が動作した場合は、ほとんどの電源が出力を停止します。その場合、電源再投入で復帰します。
OVP(過電圧保護回路:Over Voltage Protection)

OVP(過電圧保護回路:Over Voltage Protection)

出力電圧が何らかの原因で負荷の耐圧を超えないように保護する機能です。また、使用する負荷の必要電圧よりもはるかに高い電圧を出力可能な電源の場合にも便利です。
CV(定電圧設定)機能のある電源では、CV値の誤設定時の最終保護としても使用可能です。常にOVP>CVの関係になるように設定します。
過電圧保護が動作した場合は、ほとんどの電源が出力を停止します。その場合、電源再投入で復帰します。
PAM(パルス振幅変調:Pulse Amplitude Modulation)

PAM(パルス振幅変調:Pulse Amplitude Modulation)

電圧の振幅(パルスの高さ)を変化させて制御する方式です。
PWM(パルス幅変調:Pulse Width Modulation)

PWM(パルス幅変調:Pulse Width Modulation)

スイッチングのデューティ比を可変することによるスイッチング方式です。

RS-232C

RS-232C

米国電子工業会(EIA)によって標準化されたシリアル通信規格で、1:1で接続され、シリアル通信としては割と古くからあり普及した規格です。
コネクタはD-sub25ピンが使われることが多いですが、最近はPC-AT系パソコンのインターフェイス規格だったD-sub9ピンが広く普及しています。
RS-232Cで制御できる電源例
小型ズーム直流電源KX-Sシリーズ、8倍ズーム直流電源 ZX-Sシリーズ、大容量直流電源 HX-S-Gシリーズなど標準装備
上記の高砂製作所の電源に搭載されているRS-232Cポートは、電源側のCTS信号をONすることにより通信が可能となります。CTS信号をONすることにより、電源側のRTS信号、DTR信号がONになります。

RS-485

RS-485

米国電子工業会(EIA)によって標準化されたシリアル通信規格で、バス型のマルチポイント接続に対応しており、最大32台まで対応しています。

あ~

インラッシュ電流(突入電流:Inrushes Current)

インラッシュ電流(突入電流:Inrushes Current)

モータ・コイル・トランスなどの誘導負荷やコンデンサなどの容量性負荷など、通電直後や急激な電圧や電流の変化を与えた場合に定常電流より数倍から数十倍の電流が流れる物がある、この電流のことをインラッシュ電流と言い、場合によっては負荷にダメージを与えたり負荷を破壊する場合があります。
直流安定化電源装置や交流安定化電源装置などは、出力インピーダンスが低くなるように設計されているため、単体評価時に通常の状態より多くインラッシュ電流が流れる場合があるので、定電流設定(CC)などを許容する電流値に設定することでインラッシュ電流を低減することが可能です。
そのほかにもインラッシュ低減に効果のある機能を装備した電源もあります。
  インラッシュ低減に役立つ機能例 代表的な負荷 機種
直流 定電流設定   平滑コンデンサ、モータ、バッテリ  ほとんどの直流電源
直流 内部抵抗可変   コンデンサ、コンバータ、インバータ、バッテリ ZX-Sなど 
直流 スルーレート可変   ハロゲンランプ、モータなど  ZX-Sなど 
直流 CC優先   精密半導体素子   ZX-Sなど 
交流 ソフトスタート・ストップ/出力スリープ 誘導モータ、トランス、超電動コイル  AA/X2など 
交流 位相角設定   コンデンサ、コイルなど  AA/X2など 
オートマチックVCリミッター

オートマチックVCリミッター

当社では定電圧動作と定電流動作を電子的に負荷抵抗の値によって自動的に、しかもシャープに切り替わる、定電圧/定電流直流電源をいち早く開発。
定電圧電源として使用する場合は、0~最大定格出力電流まで任意に可変できる電流リミッターとして動作し、定電流電源として使用する場合は、0~最大定格出力電圧まで任意に可変できる電圧リミッターとして動作します。定電圧/定電流オートマチック・クロスオーバー方式ともいいます。

温度係数

温度係数

電源機器が動作中、温度変化により出力電圧または出力電流が変化する割合を百分率あるいはP.P.M(百万分の1)の単位で表したものです。

か~

回生電流

回生電流

回生機能付き直流電源や回生機能付き電子負荷などで、電子負荷として電力を吸収してACラインに回生している状態(シンク電流/シンク状態)
過温度保護

過温度保護

電源装置内部が何らかの原因で規定温度に達した場合、保護のため停止する機能です。
カスケード接続(Cascading connection)

カスケード接続(Cascading connection)

LANなどHUBを介して数珠つなぎに接続する方法です。
活線挿抜(かっせんそうばつ:Hot Swap)

活線挿抜(かっせんそうばつ:Hot Swap)

装置の電源を入れたまま、その装置を脱着することの出来る方式です。通信機器やサーバ・ルータ用電源などで電源装置を2重化(冗長構成:じょうちょうこうせい)して、もし故障した場合は、運用中(通電中)のまま故障した電源装置を交換できる方式に使用される接続形式です。
過渡応答時間(定電圧)

過渡応答時間(定電圧)

過渡回復時間
過渡回復時間(Transition Recovery Time)

過渡回復時間(Transition Recovery Time)

電源装置の負荷電流の急変に対する出力電圧の瞬間的な影響度を表すものです。
定電圧電源において急激な負荷電流変動時に設定した定電圧状態に回復する時間を表記しています。

■代表的な電源の過渡回復時間  (代表値:機種や構成により異なります)

種別・シリーズ名 過渡回復 容量 回路方式 測定条件
直流電源 ZX-S 1ms以内 400W-16kW スイッチング 定格負荷電流の50%~100%の急変に対して、
定格出力電圧の0.1%+10mV以内に回復する時間
(動的負荷変動)
HX 1ms~2ms以内 6kW-75kW
HX-S-G 1ms~2ms以内 6kW-120kW
FX 1ms以内 数kW-
KX-S 2ms以内 100W/210W
LX-2 1.5ms以内 約35W
GP,GP/R 約50μs
(代表値)
25W~数百kW ドロッパ 定格負荷電流の0%~100%の急変に対して
※機種により違いが有ります。
数値はシリーズ平均的値です。
交流電源
直流出力可
AA/XⅡ 約50μs 2kVA-60kVA リニアアンプ 抵抗負荷にて出力電流を定格の0%~100%まで
急変させ、出力電圧が無負荷時の1%以内に
回復するまでの時間(AVR-OFF:単相構成)

※上記の過渡回復値は代表値です。機種や構成、負荷条件により異なる場合がありますので個別機種については事前に営業にご確認ください。
並列接続運転構成(マスター・スレーブやマスター・ブースター構成など)は変わる場合があります。


応答速度が速い利点

応答速度は、入力電圧または出力電流を急変した場合に、出力電圧がある一定の変動値以内に戻る時間で表します。一般に、トランジスタ型の定電圧電源では入力電圧が急変しても整流回路(※1)のろ波器でその変化がやわらげられるため、入力電圧の急変に対する特性は無視できる場合が多いので、ここでは出力電流の急変に対する応答速度について説明します。

直流安定化電源に負荷を接続し、この負荷をON/OFFして出力電流を変化しますと、出力電圧は図のように、その瞬間にスパイク状の出力電圧が大きく発生し、しばらくしてから負荷変動値の範囲内になります。このときの瞬間出力電圧値を過渡せん頭電圧と呼び、一定の負荷変動値(ドロッパ方式のGP-R電源の場合で、ここでは0.05%+10mV)に戻るまでの時間を過渡応答時間といいます。
この二つは、安定化電源の過渡応答特性を決定する重要な値です。

過渡せん頭電圧が大きい場合は、この電圧で微細パターンの半導体のような過電圧に弱い負荷を破壊する恐れがあり、デジタル回路のような制御回路に誘導負荷を組み合わせて使用した場合は、この電圧のために回路が誤動作することもあります。

また、過渡応答時間が遅いことは、電源の出力インピーダンスが高いことを意味します。
負荷電流が速く変化する場合は、 直流での負荷変動特性はあまり意味がなくなり、交流に対しての動的な負荷変動特性が問題となります。動的な負荷変動特性が悪いことは、出力インピーダンスが高いことを意味し、負荷電流が速く変化する場合には安定電源として動作しないことになり、多くの不具合が起きます。安定度の高い定電圧電源では、帰還増幅器の段数が多くなり、増幅器での位相のずれが大きくなって発振が起きやすくなります。

一般的に市販されている電源のなかで、この発信を止めるため大きな遅れ回路を入れてトランジスタの応答特性をわざと悪くしているものがあり、直流に対する静的な安定度が高くても交流的に変化する動的負荷に対しては、安定度の非常に悪いものがあります。
これは、見かけだけの直流に対する静的な負荷変動特性の良いものほど、この傾向が大きいのが普通です。

しかし、高砂製作所の電源GPシリーズなどの主要回路には速応性のシリコントランジスタを使用し、帰還増幅器の利得や位相特性を合理的に設計してあるため0.005%という高安定にもかかわらず、超高速過渡応答を示し負荷端に配線のインダクタンスの影響を除くコンデンサを付加した場合の過渡せん頭電圧は、100mV以下の高性能を示します。

したがって、パルス負荷のデジタル無線機器やアナログ計測回路にモータ類とデジタル回路が混在し電流の急変する負荷はもちろん、大容量電力素子などの評価などに最適です。
また、一台の電源から同時にいくつかの負荷を取りだしてもお互いに干渉することのない安定な高速電源として使用することができます。



高砂製作所の直流電源における代表的(代表値)な過渡応答と主な用途

機種 出力範囲 過渡応答 負荷条件 方式 用途例
▼GPシリーズは、豊富な実績と豊富なバリエーションからセレクションできます。
GP060-100R 0~60V
0~100A
50μS 0%→100%
100%→0%
(0.05%+10mV) シリーズレギュレータ
(ドロッパ)
優れた応答速度を必要とする計測分野などの
高速プレアンプ、多チャンネルヘッドアンプ
プローブ、バーイン装置など
▼ZX-Sシリーズは、8倍ズームで広範囲な実用電圧範囲により多様性を強化
ZX-Sシリーズ 0~80V
0~640V
400W~
1mS 50%→100%
100%→50%
(0.1%+10mV) スイッチング 汎用的実験用、工場ライン用
▼大型電源で、高効率と高速応答を両立 10V領域機種から1000V領域機種まで47機種を標準ラインナップしています。
HXシリーズ 0~10Vから
0~1kV、6kW~
1mS 50%→100%
100%→50%
(0.1%+10mV) ソフトスイッチング 大容量、大電流でも応答速度の高速性を必要とするサーバ用、EV、ハイブリッド自動車、メカトロなど
過渡回復

過渡回復

出力の急変に対し、どのくらいの時間で定常状態に回復するかの所要時間です。→過渡回復時間
過渡現象

過渡現象

電源では出力のON/OFFなどで状況が急変した場合に、一定期間LCR成分等の関係で独特の電圧と電流の乱れが生じる現象を過渡現象と言います。
クレストファクタ(CF)

クレストファクタ(CF)

波高率(交流波形の最大値/実効値)、波形の実効値成分に対する最大ピーク値。サイン波形ではルート2 となります。
当社の交流電子負荷装置EWLシリーズならクレストファクタを任意に可変(コンデンサインプット型の整流回路を持つ機器を模擬する負荷)できます。
また、交流電源装置AA/XⅡなら電源装置としてクレストファクタを可変(コンデンサインプット型の他の機器に影響された電源ラインをエミュレート)した交流を出力できます。
系統連系

系統連系

電力会社の電力系統に小型分散型発電システム等を系統接続して電力の有効利用を目的としたシステムです。
高調波

高調波

スイッチング方式の機器やインバータ内蔵の機器等の複雑な機器の普及で電源等の基本周波(50/60Hz)に整数倍等の電源のノイズ(乱れ)が重畳(ちょうじょう)される様子のことです。交流電源装置AA/XⅡなら任意に2~50次までの整数次高調波の重畳ができます。
効率

効率

電源機器の入力電力に対する、出力電力の比を百分率で表したもの。但し、交流入力/直流出力の直流電源の場合は、交流入力電力と力率の積に対する出力電力の比を百分率で表したものとなります。

さ~

最大入力電力

最大入力電力

電源機器の最大定格出力時における入力電圧と入力電流の積をいいます。
サイリスタ制御形

サイリスタ制御形

電源機器の入力にサイリスタ制御整流素子を使用して、出力を内部基準電圧と比較します。その出力の変動分を位相制御回路の移相パルス発生のタイミングにより、サイリスタの導通角をコントロールすることで出力を安定化させる方式です。この方法は効率は極めて優れているが、高安定・低リップルを期待出来ないため、当社のGP,GP/Rシリーズの場合、次段にシリーズレギュレータを挿入して高精度化を計っています。
自動ロードオフ機能

自動ロードオフ機能

事前の設定値に達すると、自動的にLOAD OFFする機能です。電圧低下、電流低下、電流増加、経過時間、積算電流、積算電力に対応したLOAD OFFが可能です。(設定可能項目は機種により異なります。)
完放電(過放電)すると電極にダメージを与える蓄電池や特定の電力量まで低下させ、試験する場合に便利です。
出力インピーダンス

出力インピーダンス

直流に対する出力インピーダンスは通常、出力電圧の変化分を負荷電流の変化値で割った値です。
例えば、出力電流が0~10Aの変化をしたとき、出力電圧の変化分が10mVあれば、出力インピーダンスは1mΩとなります。
交流に対する出力インピーダンスは負荷電流を正弦波状に変化させ、そのときの出力電圧の変化分を割った値です。
交流に対する出力インピーダンスの傾向は、1kHzで直流に対する場合の約2倍となり、それ以上は周波数に比例して増加します。
出力極性

出力極性

直流電源の出力は正(+)、負(-)の極性を持っており、この両極が電源装置のフレーム・グランドに対して絶縁されている場合、この一方をグランドに任意に接地することにより、正(+)電源あるいは負(-)電源としても使用できます。
通常、高圧直流電源の場合は、このような出力がグランドに対して浮いた形式ではなく、一方が設置された固定極性出力となる場合もあります。
出力周波数安定度

出力周波数安定度

周波数変換・交流電源等で入力電源の電圧、周波数の変動および接続された負荷の変動に対して、出力周波数の変化分を示します。
出力電圧安定度(定電圧)

出力電圧安定度(定電圧)

入力電源側の電圧変動が出力に影響する度合い(ラインレギュレーション)に電源装置に接続された負荷側の負荷電流変動により出力が影響される度合い(ロードレギュレーション)を加えて安定度を算出します。近年より正確に表すため、ラインレギュレーションとロードレギュレーションを個別に表記する傾向にあります。


■GPシリーズ直流電源例

電源装置の入力電圧の±10%程度の変動または負荷の消費電流が無負荷電流~全負荷電流(定格最大電流まで)変化した場合でも、GPシリーズ直流電源の場合、わずか(0.005%+3mV以下)程度の出力電圧変動で精密さが要求される用途に最適です。


ライン側の変動(定電圧特性のラインレギュレーション)

出力電圧の安定度を示す数値、入力電圧・負荷電流・動作温度の変動要素に対して、出力電圧の変化分を表す。

入力変動は通常、入力電圧がAC100V系であれば90V~110V、AC200V系であれば180~220V変動したときの出力電圧の変化分を示します。


負荷側の変動(定電圧特性のロードレギュレーション)

負荷変動は無負荷から全負荷に出力電流が変化したとき出力電圧の変化分を示します。

出力電流安定度(定電流)

出力電流安定度(定電流)

入力電源側の電圧変動(ラインレギュレーション)に対し、負荷抵抗を0から定格電力を出力する値まで変化(ロードレギュレーション)を加えて定電流特性の安定度を表します。
近年より正確に表すため、ラインレギュレーションとロードレギュレーションを個別に表記する傾向にあります。


ライン側の変動(定電流特性のラインレギュレーション)

入力及び負荷の変動に対して、入力電圧・負荷電流・動作温度の変動要素に対して、出力電流の変化分を表す。

入力及び負荷の変動に対して、入力電圧・負荷電流・動作温度の変動要素に対して、出力電流の変化分を表します。
入力変動は通常、入力電圧がAC100V系であれば90V~110V、AC200V系であれば180V~220V変動したときの出力電流の変化分を示します。


負荷側の変動(定電流特性のロードレギュレーション)

負荷変動は出力ショートから最大定格出力電圧まで負荷抵抗を変化した場合の出力電流の変化分を示します。

出力電流リップル(定電流)

出力電流リップル(定電流)

定電流出力時のリップル電圧を負荷インピーダンスで割ったもので、周波数成分は出力電圧リップルと同様です。
出力波形のひずみ(発生歪率)

出力波形のひずみ(発生歪率)

交流電源装置の出力波形の基本波に高調波成分が重畳して、出力波形がひずむことをいい、これを比率で表したものが歪率です。
これは基本波を除去した高調波成分の実効値を、基本波の実効値で割った値で表されます。
出力電圧リップル(定電圧)

出力電圧リップル(定電圧)

直流出力電圧の上に重畳された脈動分を表します。その周波数成分は入力AC電源の周波数もしくはその整数倍の成分が主で、その他、数10Hz~数MHzの雑音を含む場合もあります。一般にr.m.s(実効値)で示す場合が多いですが、p-p(ピーク値)で表すこともあります。
冗長構成(じょうちょうこうせい)

冗長構成(じょうちょうこうせい)

二つ以上の装置を使い、一方に故障が発生しても、もう一方が自動的にカバーして運用を続けられるようにした構成方式です。
シリーズレギュレータ

シリーズレギュレータ

直流安定化電源の回路方式で、負荷に対して制御用の半導体(トランジスタ、FET等)が直列に接続された直列制御方式です。
別名ドロッパー方式ともいいます。 
応答速度、低ノイズが優先の電源装置 例:GP-Rシリーズ
シンク電流(吸い込み電流:Sink Current)

シンク電流(吸い込み電流:Sink Current)

通常の電源装置の場合、電源装置の出力設定電圧を下げた時や出力OFF時に出力電圧をすみやかに制御する為に、負荷に電圧安定用のコンデンサ等がある場合などの為に、僅かながら電源装置が電流を吸収する事が出来るように設計されています。その電源が吸収できる最大電流のことをいいます。
※保護の為、バッテリーや大きな容量のコンデンサ等を接続する場合、出力部に逆流防止ダイオード等をいれてください。
随時比較サンプリング

随時比較サンプリング

多チャンネルA/Dコンバータで、各チャンネルを1つのサンプリング回路で随時比較してサンプリングする方式です。
低コストで多チャンネルを構成できますが、各チャンネルのサンプリング時間が異なる為、変化の激しい測定には不向きです。
スイッチング・レギュレータ

スイッチング・レギュレータ

レギュレータのように連続制御ではなく、制御回路がON/OFF動作する断続制御方式をいいます。電力変換効率が極めて良いです。
スルーレート可変機能

スルーレート可変機能

負荷ON/OFF時の電流変化を(A/μs)で設定可能な機能、配線が長い場合やコンデンサや超伝導コイルなど瞬時ON/OFFするとダメージや逆起電力などで問題が発生する場合など、過渡的な電圧変動や負荷電流のオーバシュートなどの防止に効果的です。
ゼロ電圧スイッチング(ZVS:Zero Voltage Switching)

ゼロ電圧スイッチング(ZVS:Zero Voltage Switching)

ソフトスイッチングの方式で高周波共振現象を利用しスイッチング素子の印加電圧が0Vになってから、スイッチ素子のON/OFFを行うスイッチング方式です。
ゼロ電流スイッチング(ZCS:Zero Current Switching)

ゼロ電流スイッチング(ZCS:Zero Current Switching)

ソフトスイッチングの方式で高周波共振現象を利用しスイッチング素子の電流が0Aになってから、スイッチ素子のON/OFFを行うスイッチング方式です。
0V対応

0V対応

電子負荷で、燃料電池や各種蓄電池などの劣化試験や太陽電池などの短絡試験などに活用できるようにした0V(~状態短絡まで)対応した電子負荷です。
FK-3-LZシリーズの場合、低ノイズバイアス電源を内蔵することによりマイナス0.5Vからフル電流に対応した機種もあります。
ソース電流(出力電流:Source Current)

ソース電流(出力電流:Source Current)

電源装置が通常ACラインから電力を消費し直流に変換し、電力を負荷側に供給している状態です。状態:(ソース電流/ソース状態)
ソフトスイッチング

ソフトスイッチング

ソフトスイッチングは高周波共振現象を利用しスイッチング素子の印加電圧が0Vあるいは導通電流が0Aになってから、スイッチ素子のON/OFFを行うスイッチング方式で、スイッチング損失、電磁干渉(EMI)ノイズの低減に対し従来のハードスイッチング方式に比べ数々の優れた特徴があります。

ソフトスタート機能

ソフトスタート機能

電子負荷に装備されているON/OFFスイッチではなく、電子負荷に接続された外付けスイッチ(電源なら電源SW、バッテリなら出力端子、コネクタなど負荷配線間に挿入したスイッチなど)に対応した電流オーバーシュート防止機能です。LOAD ON状態でも負荷電流量はカットオフされ、動作開始電圧以上になった時点で、設定されたスルーレートで負荷電流が立ち上がります。

た~

デュアルトラッキング

デュアルトラッキング

二つの出力電圧を同時に出力するとき、どちらか一方の出力(例えばA)を設定すれば、設定したAの電圧値を基準として片方(例えばB)も同時に設定できます。
Bの設定割合は、常にAの設定電圧値に対して同比率です。一般にこの方式をデュアルトラッキング方式(追従式2出力設定)といわれています。
定抵抗モード

定抵抗モード

電子負荷の場合、供給電圧源に対して一定の抵抗負荷として動作するモードをいいます。
定電圧動作(CV)と定電流動作(CC)

定電圧動作(CV)と定電流動作(CC)

入力電圧・負荷電流・温度等の変化に対して、負荷に供給する出力電圧が一定に保たれている状態を定電圧(CV)動作といい、入力電圧・負荷電流・温度等の変化に対して、負荷に供給する出力電流が一定に保たれている状態を定電流(CC)動作といいます。
定電圧・定電流方式の場合、定電流設定値より負荷電流が少ない場合は、定電圧動作で定電圧設定値の電圧になり、定電流設定値より負荷電流が多く流れようとすると定電流設定値に負荷電流が制限され定電圧設定した電圧より出力電圧が低下します。
定電流モード

定電流モード

電子負荷の場合、供給電圧源が変動しても常に一定電流を流す動作をするモードをいいます。
定電力モード

定電力モード

電子負荷の場合、供給電圧源が変動しても常に一定電力を消費する動作をするモードをいいます。
データロガー

データロガー

電圧・電流や温度などを記録する装置
電子負荷抵抗器

電子負荷抵抗器

従来の摺動抵抗器等のように抵抗線を使用せず、電力損失部に半導体を使用した負荷抵抗器です。機械的な可動部分がないため、断線、接触不良等や温度特性等による変化などの問題が起こりません。また半導体方式なので、抵抗値の高速可変や遠隔制御などが行えます。
電力回生

電力回生

高砂の電力回生技術は電力の有効利用の為、電池・コンバータ・発電機などの負荷試験で従来は電子負荷装置や抵抗負荷装置などで熱として捨てていた電力をAC入力ラインに返して同入力ラインに接続された機器が動作電力として再度利用出来るようにした方式や負荷装置の一次側電力として変換し、再度試験電力として利用する方式です。

回生方式は、廃熱処理の為の空冷装置や水冷装置などが大幅に削減できますので装置が非常にコンパクトになり、発熱が少ないので工場内の冷却に使用する電力も大幅にカットします。
電力回生技術はCO2の排出を低減する環境配慮型製品です。


■EVパワーエミュレータ

Electric Vehicle Power Emulatorは電気パワートレイン各要素部品の挙動を模擬し、現実の電圧、電流、電力による試験環境を提供します。

→インバータエミュレータ


三相モータを評価する可変電流、可変周波数(DC~500Hz)、可変位相の3相交流電源でモータ回生時はその電力を吸収しラインに回生しますので電力を無駄にしません。

→バッテリーエミュレータ


二次電池やキャパシタと等価な動作をする回生型直流電源です。完放電間際や満充電状態、劣化した電池などの特定状態を繰り返し再現できます。
バッテリエミュレータに擬似充電された電力はラインに回生しますので電力を無駄にしません。

→モータエミュレータ


PWMインバータ評価用の交流電子負荷/交流電源です。誘起電圧周波数をDC~1200Hz(4極永久磁石型 同期モータ18,000rpm相当)まで、0.01Hzきざみで可変。
ベクトル制御によりモータインピーダンスの抵抗成分、インダクタンス成分を発生できます。
供試体インバータの力行時の電力は、このモータエミュレータ内で高効率にライン側に回生されますのでエミュレーション時のエネルギーを無駄にしません。


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■電力回生型電池充放電試験

EV用や電力貯蔵用など大型の二次電池やキャパシタなど、評価時の大電力放電を高効率で商用電源ラインに回生します。充電用直流電源と放電用の電子負荷部は、双方向電源方式で1つで処理しますので、充放電切替時のノッチが発生せず、高速な立上りでもオーバーシュートやアンダーシュートが発生しません。


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■双方向電源(電力回生型 直流電源装置)

回生時の電力を熱エネルギーにせず、電力系統に回生することで、回生時に発生したエネルギーを有効活用できるためCO2の排出低減や放熱設備削減による設備コスト低減が行えます。


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同時サンプリング

同時サンプリング

多チャンネルA/Dコンバータで、各チャンネルのサンプリングタイミングが同時にサンプリングされる方式で、リアルタイムで状態が変化する測定でも、全チャンネルが同時にサンプリングするので誤差が最小になる方式です。燃料電池(FCスタック)、二次電池(組電池)などの特性測定に最適な方式です。

な~

入力電源

入力電源

通常、商用交流電源を示します、国内ではAC100V単相、AC200V単相、AC200V三相で周波数は50Hzまたは60Hzです。
関連:ワールドワイド入力タイプ
直流電源装置及び交流電源装置の入力電源の場合、上記のいずれかが規定です。但し、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ等は入力電源が、バッテリ等の直流入力になります。

は~

バイポーラ電源

バイポーラ電源

プラス(正)電圧の出力からマイナス電圧(負)までリニアに可変出来る電源として、または外部信号装備の場合、正あるいは負の極性に対応して、その信号に比例した直流、交流、矩形波等(くけいは)の出力電圧を供給する電源。ファンクションジェネレータに接続して電力増幅などにも使用可能です。
バッテリーシミュレータ(バッテリーエミュレータ)

バッテリーシミュレータ(バッテリーエミュレータ)

あらかじめ設定した電池特性に基づき充電や放電を実機バッテリさながらに疑似的動作する装置です。特定の電池状態を設定により簡単に再現出来る為、放電だけの繰り返しや充電だけの繰り返しの他、実バッテリーでは困難な状況の繰り返し再現が簡単に設定できる装置です。
フの字保護・逆Lの字保護(自動垂下方式)

フの字保護・逆Lの字保護(自動垂下方式)

【フの字保護のタイプ】

過電流状態になった場合は、出力を停止します。復帰は、原因を取り除いて、電源を再投入すると復帰します。高砂のCVCC電源の保護方式はほとんどがこの方式です。


【逆Lの字保護/自動垂下方式のタイプ】

過電流状態になると出力電圧が低下して僅かな電流が流れ続け障害復旧すると、元の状態にもどります。高砂のCVCC電源でもOCP機能では無いですが、CC(定電流)機能にて同様の事が可能です。

ブランチ接続

ブランチ接続

RS-485など同じ信号を分岐する配線、接続する方式です。
プリレギュレータ

プリレギュレータ

シリーズレギュレータ方式などで、初段の安定器をいい、当社電源機器の場合はサイリスタを使用した位相制御部をいいます。

ま~

マスター/スレーブ・コントロール(ワンコントロール)

マスター/スレーブ・コントロール(ワンコントロール)

複数の電源機器を並列動作または直列動作にて出力電流あるいは出力電圧の倍増を行う時、1台の電源(マスタ)で他の電源(スレーブ)をコントロールする方法をマスター/スレーブ・コントロールといいます。定電圧設定や定電流設定などをマスター機に設定することによりスレーブにも反映する為、並列もしくは直列で連結した複数の機器があたかも1台の機器のように操作可能です。(対応機種でかつオプションの専用ケーブルもしくは、指定の結線が必要)

■並列接続運転(電流倍増)

並列接続対応機種なら同一機種(例:ZX-S-1600LならZX-S-1600L同士)で並列接続運転により出力電流を倍増できます。
マスタースレーブによる(出力ラインの配線のほかマスタースレーブ専用配線により統括操作できるマスター機と、マスター機の操作に追従状態になり操作不要のスレーブ機の構成が可能になります)電流倍増が可能です。大容量電源の使用頻度が低い場合で普段は個別に使用し大電流が必要な時に必要な容量分集合して対応する場合に便利な機能です。
※対応機種でかつ、オプションの専用ケーブルもしくは、指定の結線が必要

■直列接続運転(電圧倍増)

直列接続対応機種なら同一機種(例:単体で35Vまで出力するGP035-20RならGP035-20R同士で70Vまで出力可能に)でかつ直列の総和が650Vを超えない構成において直列運転により出力電圧を倍増できます。マスタースレーブによる(出力ラインの配線のほかマスタースレーブ専用配線により統括操作できるマスター機と、マスター機の操作に追従状態になり操作不要のスレーブ機の構成が可能になります)電圧倍増が可能です。
※対応機種でかつ、オプションの専用ケーブルもしくは、指定の結線が必要


■マスタースレーブ対応例

  直流電源 交流電源 電子負荷 双方向電源
シリーズ例 GP,GP/R ZX-S HX AA/XⅡ FK-3 RZ-X2 RZ-X RZ-X-100K
マスター機一括設定
マスター機一括メータ表示 ×(個別)
並列台数(電流倍増) およそ数台 10台 10台 構成による 11台 L:10台 L:4台
H:10台
H:20台
直列台数(電圧倍増)※1 およそ数台 Lタイプで2台 低圧で2台まで × × L:5台 L:5台
H:2台
H:2台

※1 直列対応機種で直列の総和が650Vを超えないこと

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ラインレギュレーション

ラインレギュレーション

入力電圧の±10%変動したときの、負荷への影響度を表す。定電圧と定電流モード個別に通常表す。出力安定度に対しラインレギュレーションは、入力の変動による影響成分のみの記載になります。
力行(りきこう)電流

力行(りきこう)電流

回生機能付き直流電源等で、この電源が通常の直流電源装置と同じく、ACラインから電力を消費し直流に変換し、電力を負荷側に供給している
状態:(ソース電流/ソース状態)
力率(りきりつ)

力率(りきりつ)

純抵抗成分100%のヒータや白熱ランプなどは、電気エネルギーが100%有効に働きますが、モータやコイル・トランス類などの誘導負荷や容量性負荷などは、電気エネルギーが100%有効に働かない場合があります。それは電圧波形に対して、電流波形の位相がずれて電力が有効に利用出来ない状態が発生する為です。
このとき見かけ上の電圧と電流で計った電力を皮相電力といい、実際に有効利用された電力を有効電力といい、無駄になった電力を無効電力といいます。
力率は、位相ずれが無い(無駄な無効電力が無い)状態を100%(又は1)として電力の有効利用度を知ることが出来ます。誘導負荷では、位相が遅れ、容量性負荷では、位相が進みます。通常動力機器を接続すると位相が遅れる場合、コンデンサ(進相コンデンサ)を接続して、打ち消し、位相のズレを補正します。

当社の交流電子負荷装置EWLシリーズなら力率を任意に可変できます。

力率改善回路

力率改善回路

電源装置の入力力率の悪化や高調波成分の抑制を目的とした回路を装備して、力率を1に近づける目的の回路です。
リップル/リプル(Ripple)

リップル/リプル(Ripple)

電源装置の出力に現れる入力電源の整流成分やスイッチングによる脈流成分です。
リモート・コントロール

リモート・コントロール

電源装置の出力電圧あるいは出力電流を電源本体より離れた場所から任意にコントロールすることをいいます。
当社の製品では外部基準電圧または外部抵抗により、出力電圧および出力電流をリモート・コントロール可能にしています。
リモート・センシング

リモート・センシング

電源の出力端子において出力電圧安定度が良好でも、負荷までの距離が長くなると、負荷の変動により出力ラインに電圧降下が生じ、負荷端での電圧安定度が悪化します。
この現象を防止する為、出力電圧検出点を任意に移動できるようにしておき、実際の負荷端で出力電圧を検出するようにして、電源と負荷をつないだリード線(配線)の線間電圧降下を補償します。

電源(安定化電源)の良し悪しの指標の一つにラインレギュレーション(Line Regulation:商用電源側からの入力電圧の変動に対する出力安定度で、電源変動率、入力電圧変動率とも表記する)やロードレギュレーション(Load Regulation:出力に接続した負荷の変動に対する出力の安定度で、負荷変動率、出力電圧変動率、出力電流変動率とも表記する)などありますが、せっかく高安定の電源装置を選びながら、その機能を台無しにしている場合があります。
そのひとつがこの機能で、電源装置から出力された高安定の電力を出来るだけ良い状態で負荷装置まで伝える機能です。高砂製作所の殆どの電源装置に標準装備(一部の交流電源、小型の直流電源には装備されていない場合もあります。)されており、背面などの出力端子やその近くなどでショートバーやジャンパー線などで+S,-Sなど刻印されている端子です。出力配線以外にもセンシングの配線が別途必要な為、工場出荷時は封印された状態で出荷されます。そのまま封印された状態で使っているのでしたら大変もったいない機能です。


この機能は、電源装置と負荷をつなぐ線材の電圧降下を補償する機能で、負荷装置までの電圧降下は、使用する主線(リード線、導線、電線、線材とも)に依存します。


通常、電源装置は、リモートセンシングしない(工場出荷時状態)場合は、出力端子の近くでセンシングしていますので出力端子上では、負荷電流変動による出力電圧の変動はごくわずかです。多少の過渡応答はあるものの見た目の電源内部抵抗は、できるだけ理想電源に近くなるように動作する為、見かけ上、実質0Ωになるように動作します。しかし折角高安定化した電源でも、電源装置の出力端子から負荷までの主線の抵抗が大きいと負荷側で見たときにあまり安定化されない劣悪な状態となります。


例えば、電源端子から負荷まで2mで1.25sq(=1.25mm2)の電線で接続した場合に、最大10Aの電流が流れる負荷の場合、導体の導体抵抗は、一般的な銅線の場合、1メートル1sq(=1.25mm2)あたり約17mΩ/mぐらいなので、+側も-側も同じ長さであれば、17mΩ×2m×2で、往復68mΩとなります。
これに10A流れると、電圧降下=電流×抵抗率×ケーブル長さで640mV分負荷端で電圧が低下します。
デジタル回路なら動作不安定の元に、DC/DC,DC/ACコンバータなら供給電力不足により2次側の供給不備、ノイズ値上昇などが発生する場合も、モータ制御ならトルク不足になりかねない事態となります。


リモートセンシング機能を内蔵した電源装置なら、 センシングケーブルを負荷側に(センシングポイントを負荷端に)接続すれば、自動でこの電圧降下した電圧分を設定した電圧に足して出力します。


リモートセンシングを使わない場合


リモートセンシングを利用した場合


リモートセンシング接続例(ZX-Sシリーズの場合)

出力端子から負荷までの配線による電圧降下が問題となる場合、リモートセンシング機能により、 配線の電圧降下を補償することができます。
補償できる電圧は片道あたり1Vまでです。 下図のように配線してください。ZX-Sのセンシングラインの断線による、出力電圧の上昇は10mV以内のため、ローカルセンシング用のローカルセンス・リード(+出力と+S端子及び-出力と-S端子を短絡するショートバー、リード線)やリモートセンシング有効/無効設定のようなものはありませんので気軽に使えるようになっています。

MEMO
●配線は、より合せることで負荷端でのリップル、ノイズを小さくすることができます。
●C1、C2を負荷端の近くに接続することで、ノイズレベルを規格値よりも小さくすることができます。
C1,C2は高周波インピーダンスの小さなものを使い、リード線は極力短く切って接続します。
C1:電解コンデンサ100~1000μF(低インピーダンス品)
C2:フィルムコンデンサ 1~10μF

【危険】

●出力端子に結線するときは、必ずPOWERスイッチを「OFF」にしてから行ってください。


【注意】

●リモートセンシングをおこなった状態で出力ライン・センシングラインをスイッチやコネクタなどで開閉しないでください。故障の原因となります。
● OVP回路は出力端子の電圧を検出していますので、OVPの設定電圧は保護動作させたい電圧に出力配線(往復)の電圧下降分を加えた電圧値としてください。


高砂製作所の代表的な電源のリモートセンシング

適用機種 出力 リモートセンシング 備考
電源種別 直流 交流 補償 センシング断線 切替・設定方式
ZX-S ズーム方式
直流電源
× 片側1Vまで 10mV以内の
出力上昇
自動認識 M3ビス
HX-S-G 大容量
スイッチング方式
直流電源
× 片側1Vまで 10mV以内の
出力上昇
自動認識 M3ビス
KX-S ズーム方式
直流電源
× 片側1Vまで 0.5V以内の
出力上昇
ローカルセンス
・リード
架け替え
M4ビス
(KX-210Lのみ
AWG18-26)
HX 大容量
スイッチング方式
直流電源
× 片側1Vまで 1.2V以内の
出力上昇
ローカルセンス
・リード
架け替え
センシング線AWG28~16
GP シリーズ
レギュレーション
(ドロッパー)方式
直流電源
× 2Vまで <オープン不可> ローカルセンス
・リード
架け替え
ビス
LX-2
(Bタイプのみ)
スイッチング方式
直流電源
× 片側1Vまで <オープン不可> DIP-SWによる
切替
D-SUB15
AWG22-28
AA/XⅡ アナライジング
交流電源
<デジタルAVR>
補償:設定電圧の5%以内
断線時、最大で設定電圧の+6%
画面メニュー又は
LAN等からの
遠隔制御による
設定で切替
センシング線
0.2~1.5mm2
RZ-X2 電力回生型
ハイブリッド
(双方向直流/充放電)
電源
× 片道5Vまで 10mV以内の
出力上昇
自動認識 センシング線
AWG28~16
RZ-X 電力回生型
双方向直流電源
× 片道5Vまで 10mV以内の
出力上昇
自動認識 センシング線
AWG28~16
RZ-X-100K 電力回生型
双方向直流電源
× 片道5Vまで 10mV以内の
出力上昇
自動認識 センシング線
AWG28~16

※ 動作中にセンシング線が断線した場合、出力に一時的に過大な電圧がかかる場合がありますのでご注意ねがいます。
出力ライン・センシングラインにスイッチやコネクタを接続し開閉する場合は、必ず電源をOFFにした状態で行ってください。
改良に伴い、製品の仕様、外観形状などおことわりなしに変更することがあります。


線材のおおよその導体抵抗値と推奨する最大電流

▼JIS規格に基づく断面積表記 単位mm2又はSQ (=Square:スケ ) 抜粋表

断面積 導体抵抗(20℃) 推奨最大電流
0.5mm2 (0.5sq) 約37mΩ/m  
0.75mm2 (0.75sq) 約24mΩ/m  
1.25mm2 (1.25sq) 約17mΩ/m 7A
2mm2  (2sq) 約9.6mΩ/m 10A
3.5mm2 (3.5sq) 約5.4mΩ/m 16A
5.5mm2 (5.5sq) 約3.5mΩ/m 22A
断面積 導体抵抗(20℃) 推奨最大電流
8mm2 (8sq) 約2.4mΩ/m 30A
14mm2 (14sq) 約1.4mΩ/m 44A
22mm2 (22sq) 約0.85mΩ/m 65A
38mm2 (38sq) 約0.5mΩ/m 100A
60mm2 (60sq) 約0.3mΩ/m 150A
100mm2 (100sq) 約0.2mΩ/m 220A

▼米国A.W.G規格(アメリカンワイヤーゲージ) 抜粋表

A.W.G 断面積 導体抵抗(20℃) 推奨最大電流
AWG22 0.3256 約63mΩ/m  
AWG20 0.5174 約40mΩ/m  
AWG18 0.8226 約23mΩ/m  
AWG16 1.309 約14mΩ/m 7A
AWG14 2.081 約9.0mΩ/m 10A
AWG12 3.309 約5.7mΩ/m 15A
AWG10 5.262 約3.6mΩ/m 22A
A.W.G 断面積 導体抵抗(20℃) 推奨最大電流
AWG8 8.368 約2.2mΩ/m 32A
AWG6 13.3 約1.4mΩ/m 44A
AWG4 21.15 約0.9mΩ/m 64A
AWG2 33.63 約0.56mΩ/m 90A
AWG1 42.41 約0.46mΩ/m 110A
AWG2/0 67.42 約0.28mΩ/m 150A
AWG4/0 107.2 約0.17mΩ/m 230A

導体抵抗は、軟銅線などの一般的な線材等で、直流で使用した場合におけるおおよその目安です。撚り、メッキ、線心数などの電線構成により異なります。
詳しくはケーブルメーカの仕様をご確認ください。推奨最大電流は、当社の推奨値でケーブルの最大許容電流値を意味するものではありません。
最大許容電流に近い値で使用しますと、電圧降下が著しいばかりか、電線の発熱による温度上昇で抵抗値の微妙な変化などがあり、電源の安定供給の妨げになりますので、ゆとりを持った電線を選択ねがいます。詳細な許容電流については使用するケーブルの種類、使用温度等で異なります、ケーブルメーカーの仕様をご確認ください。
電源の出力端子から負荷までの主線は、下記グラフを推奨します。リモートセンシング線は、電流が殆ど流れないので比較的細い線を利用する事が出来ますが、機種により背面端子使用により適合線材のサイズを指定しているものもあります。


【負荷電流 対 推奨導体面積 (銅線)】

ロードレギュレーション

ロードレギュレーション

出力の負荷変動に対しての安定度、無負荷から全負荷での定電圧と定電流モード個別に通常表す。出力安定度に対しロードレギュレーションは、負荷に対する変動成分のみの記載になります。

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ワールドワイド入力

ワールドワイド入力

およそ各国で使用される商用電源の電圧に自動で対応する入力仕様の方式です。100Vでも115V、120V、220V、230V、240Vでも切替や仕様変更しなくても対応します。
但しワールドワイド対応機種でも、国内向け仕様で、添付の入力ケーブル等が100V専用の場合やコンセント形状が異なる場合がありますので注意が必要です。
(ワイド入力の電源の例:直流電源ZX-Sなど)


日本国内だけで使う場合でも、工場などや実験現場など、複数の電圧が混在した環境では、便利な機能です。


▼高砂製作所の電源関連装置の入力電圧例

  シリーズ名 ワールドワイド入力 入力仕様 備考
直流電源装置 ZX-S AC85V~250V 単相・45Hz~65Hz  
KX-S × AC90V~125V 単相・45Hz~65Hz 工場出荷オプションで
AC180V~250V変更可
LX-2 × AC90V~132V 単相・45Hz~65Hz  
HX × AC180~230V 三相・45Hz~65Hz 大容量 出力6kW以上
GP/GP-R ×    
交流電源 AAX2 AC90V~250V 45Hz~65Hz AC170V以下では
出力電力に制限あり
電子負荷装置 FK-3 AC90V~250V 単相・45Hz~65Hz